勝っても負けても死ぬことを運命付けられた15人の少年少女達。死を目の前にした彼らは何を思い、何を守るのか。
ぼくらの(1) (IKKI COMIX)
著:鬼頭莫宏
連載期間:2004〜2009
ジャンル:ファンタジー
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
画力:★★★☆☆
管理人のツボ:★★★★★
総合評価:★★★★★
‐あらすじ‐
夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。子供達は「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は、「子供達が無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。
その晩、黒い巨大なロボットと敵が出現する。ロボットの中のコックピットに転送された子供達15人の前には、ココペリと、コエムシと名乗る口の悪いマスコットが待っていた。これが黒いロボット・ジアースの最初の戦いであった。戦闘を重ねるにつれ、子供達はゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。(Wikipedia)
‐感想‐
今回取り上げる漫画は”ぼくらの”です。
”15人の子供たちがロボットに乗り侵略者から地球を守る”という一見ありふれた少年漫画のような設定で物語は始まります。
しかしこの漫画が他の漫画と決定的に違う点・・・
それは、「パイロットは勝っても負けても必ず死ぬ」ということです。
彼らに残された選択肢は2つだけ。
「勝ってこの地球を守って死ぬか、負けてこの地球を失って死ぬか」
普通は生き残ることを目標に戦うものですが、はじめからそんなものは許されていません。
残酷な二択です。
そんな現実を突きつけられた少年少女は残された時間をどう生き、どう死んでいくのでしょうか。
この作品の魅力はロボットによる戦い自体ではなく、死を目の前にした少年少女の絶望や葛藤、そして残されたわずかな時間に家族や友人と織りなす人間ドラマにあると思います。
皆が心に傷を抱えながらも、死と向き合う中でそれを乗り越え、成長し死んでいく。
少年たちが死の間際に見せる一瞬の輝きに心打たれずにはいられません。
もちろん皆が皆地球のために戦う決心が出来るわけじゃないし、逃げ出そうとする者もいれば、恨んでいる人間を道連れに殺そうとする者もいました。
しかしどの選択もすごく人間的で共感できると思うのです。
巷では「ぼくらのは鬱漫画だ」などと言われていますが、僕はそうは思いませんでした。
確かにハッピーエンドで終わる物語ではないけれど、「生きるとは何なのか、守るとは何なのか」について考えさせられる深い作品です。
先の読めない展開ながらも伏線はしっかりしており、終始楽しんで読むことができました。
普通の漫画にはちょっと飽きてきたという方にオススメです。
著:鬼頭莫宏
連載期間:2004〜2009
ジャンル:ファンタジー
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
画力:★★★☆☆
管理人のツボ:★★★★★
総合評価:★★★★★
‐あらすじ‐
夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。子供達は「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は、「子供達が無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。
その晩、黒い巨大なロボットと敵が出現する。ロボットの中のコックピットに転送された子供達15人の前には、ココペリと、コエムシと名乗る口の悪いマスコットが待っていた。これが黒いロボット・ジアースの最初の戦いであった。戦闘を重ねるにつれ、子供達はゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。(Wikipedia)
‐感想‐
今回取り上げる漫画は”ぼくらの”です。
”15人の子供たちがロボットに乗り侵略者から地球を守る”という一見ありふれた少年漫画のような設定で物語は始まります。
鬼頭莫宏「ぼくらの」 1巻 P20 |
しかしこの漫画が他の漫画と決定的に違う点・・・
それは、「パイロットは勝っても負けても必ず死ぬ」ということです。
彼らに残された選択肢は2つだけ。
鬼頭莫宏「ぼくらの」 2巻 P51 |
普通は生き残ることを目標に戦うものですが、はじめからそんなものは許されていません。
残酷な二択です。
そんな現実を突きつけられた少年少女は残された時間をどう生き、どう死んでいくのでしょうか。
鬼頭莫宏「ぼくらの」 4巻 P199 |
この作品の魅力はロボットによる戦い自体ではなく、死を目の前にした少年少女の絶望や葛藤、そして残されたわずかな時間に家族や友人と織りなす人間ドラマにあると思います。
皆が心に傷を抱えながらも、死と向き合う中でそれを乗り越え、成長し死んでいく。
少年たちが死の間際に見せる一瞬の輝きに心打たれずにはいられません。
もちろん皆が皆地球のために戦う決心が出来るわけじゃないし、逃げ出そうとする者もいれば、恨んでいる人間を道連れに殺そうとする者もいました。
しかしどの選択もすごく人間的で共感できると思うのです。
巷では「ぼくらのは鬱漫画だ」などと言われていますが、僕はそうは思いませんでした。
確かにハッピーエンドで終わる物語ではないけれど、「生きるとは何なのか、守るとは何なのか」について考えさせられる深い作品です。
先の読めない展開ながらも伏線はしっかりしており、終始楽しんで読むことができました。
普通の漫画にはちょっと飽きてきたという方にオススメです。
0 コメント:
コメントを投稿